虫歯治療で痛いのが苦手なんです。痛くないようにしてもらえますか?

2023年6月15日

虫歯治療で痛いのが苦手なんです。
痛くないようにしてもらえますか?
後悔しないために知っておきたい歯医者が教える歯の話-02

前回の初診(「歯がしみる!」歯医者の虫歯治療はどう進む?なるべく削らない?)で歯医者が苦手ながらも、むし歯は寝ても治らないという話に腹落ちした阿部さん。
二回目の通院で治療を始める予定だったのですが、その前に気になる「痛み」について相談しました。

以前、別の医院で虫歯治療をした時、痛みを我慢して我慢して耐えぬいた経験がトラウマなっている阿部さんは、虫歯治療を始められるのでしょうか。

むし歯治療で痛かった経験

あのー前回言い忘れてたことがありまして・・

どうしました?

実は私、麻酔が効きづらい体質なんです。
以前の歯医者で痛みを我慢して、でも耐えられなくて・・ということがありまして。
それから・・ちょっと言いづらいんですけど、歯医者が苦手なんです。どうしても痛いのが苦手でして・・。

そうだったんですね!麻酔が効きづらいということは、痛みを感じやすいということですね。

そうなんです。

痛みって個人の感覚なので、私たち歯科医師も難しいものなんですが、当院では治療の時になるべくリラックスしていただけるようにしています。

あのー。それってどんな感じなのでしょうか。

では当院で患者さんが痛みを感じづらくするためにしていることを話すために、そもそも痛みの感じ方についてお話させてくださいね。

痛みを感じやすい状況とは

まず前提として、痛みの感じ方は状況によって変わります。

はい。

例えば嫌なことを言われたときでも、普段は受け流せることってあるじゃないですか。
でも、疲れている時やストレスがたまっている時に言われると、人間なら誰でも「ムカッ」としちゃうことってありますよね。

そうですね。

痛みも同じようなもので、身体の一部が弱っていたり、炎症成分があったりすると、普段は痛くないことをしていても痛いんです。

はい。

たとえばヒザを打ってしまったとして、そういう時ってヒザを少し触れるだけでも痛いと思うんですよ。

たしかに

それと同じで虫歯治療するところって、炎症があったりばい菌があったりするから治療するわけじゃないですか。
だから虫歯治療は痛みを感じやすいんですよ。

なるほど

そこで患者さんが痛みを感じないようにするのが、麻酔なんです。

麻酔をかける時の痛みを減らすために

麻酔は虫歯治療で痛みを感じないようにするために注射でお薬を入れるんですけど、それすらも痛いと感じる方もいます。

麻酔をかけるときの痛みとは

  • そもそも注射の針がはいるのが痛い。
  • 注射を通じて、お薬が身体に入るのが痛い。

そこで私たちは麻酔をかける時の痛みを減らすために、表面麻酔というお薬を塗ります。そうすることで針の痛みを感じづらくするんです

針の痛みも感じづらくなるんですね!

あとは、お薬が入るときに感じる痛みなんですが、その痛みってお薬が身体に入って膨らむ時に感じる痛みなんですよね。
だからお薬を入れるときにゆっくりスピードを調節していれます

なるほど。

それでも冬場の寒い朝とかは麻酔が痛く感じやすいんです。
冬場の朝一の治療となると、まだお薬も冷たいので患者さんの体温との温度差も大きいので、痛みを感じやすいんです。

あ、そうなんですね。

当院では麻酔のお薬を使う前に、体温に近づけて、それから麻酔するようにしています
そうすることで、なるべく痛みを感じないようにしています。

そこまで配慮してくださるんですね。
少し気持ちが楽になってきました。

以上が麻酔をかけるときの痛みについてだったんですけど、そもそも麻酔が効きづらいという点についても説明しますね。

ぜひ、お願いします。

麻酔が効かない理由と対処法

麻酔はこれから治療する部分にかけるわけですけど、治療する場所に炎症があると、その部分は酸性にかたむくんですね。
学校で酸性とかアルカリ製とかリトマス試験紙とかやったと思うんですけど、その「酸性」です。

あ・・・pHとかのやつですね。

そうです。
炎症成分があると、その部位が酸性にかたむくんですが、実は麻酔薬って酸性のところを避けて通ろうとする特徴があるんです。
だから炎症がひどいところは麻酔が効きづらいわけなんですね。

  • 炎症していないところ←麻酔が浸潤しやすい
  • 炎症しているところ(酸性)←麻酔が浸潤しづらい

え、そうなんですか・・!

炎症があるところに麻酔が浸潤するには時間がかかるので、色んな方向から麻酔を入れて浸潤するようにしています。

なるほど。

中には炎症がひどい方もいて、麻酔が効きづらいことが予想される患者さんもいます。
そういう場合は、先に炎症を抑えてから、むし歯治療をする場合もあります。
内服薬を飲んだり対症療法をしたりして炎症を抑えて、それから麻酔をすると、炎症成分が減った状態なので麻酔が効くようになるんです。

そうなんですね。

こういう風に痛みを減らすための打ち手はありますので、患者さんのご希望とのバランスで治療計画を決めています。

そうなんですね。

阿部さんの場合は、今日いったん内服薬をお渡ししてお帰りいただいて、次回に今日する予定だった虫歯治療にすることも可能です。
ただ、私の見立てですと、そこまで腫れがひどいわけではないのと、前回の問診表で「通院回数は減らしたい」とおっしゃっていたので、今日このまましっかり麻酔をかけて治療するのでも大丈夫かと思いますが、いかがですか?

大丈夫です。
先生ならちゃんとやってくれそうなので・・

はい、ではしっかり麻酔して、治療を始めますね。
もし痛みを感じたらすぐに教えてくださいね。

はい、よろしくお願いします。

無理する必要はないので、何かあれば気にせず言ってくださいね!

歯医者の痛いのが苦手な方へ

「歯医者の痛いのが苦手」「怖いです」という方はたくさんいらっしゃいます。
遠慮なくおっしゃってください。
徹底した痛みへの配慮で治療への不安を軽減します。

当院では歯を削る前に、お口が今どんな状態でどんな治療が必要なのか、どんな選択肢があるのかなどを詳しくお話しします。

患者さんの価値観は様々です。歯の健康を重視する方、見た目の美しさを重視する方、来院回数や治療期間を重視する方、治療費用を重視する方など、お一人おひとりの価値観に寄り添います。

また、治療の際はすべての患者さんがなるべくリラックスして受けていただけるよう様々な配慮をしております。たとえば歯医者さんが苦手な方にも配慮しますので、まずはご相談ください。

徹底した痛みへの配慮で不安を軽減します

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